「企業を見るポイントNo.1~決算書~」 | IPOベンチャー今昔物語

「企業を見るポイントNo.1~決算書~」

ベンチャービジネスに投資を行う際に、最低3期分の決算書を入手して財務分析
を行います。
これを行うことにより、会社の状況がよりきっちりと把握できます。
決算書に載っている数字というのは正直で、隠れた会社の問題点が見えてきま
す。
もちろん、決算書を粉飾していても、経験を積んでいくとある程度見破れるよ
うになります。

さて、決算書には損益計算書(P/L)と貸借対照表(B/S)があります。簡単に
言うとP/Lは一年間の会社の活動した結果、成績を表しています。
また、B/Sは会社の中身、すなわち財務状況を表しています。陸上選手で言い換
えると、P/Lは1年間で出してきた結果をまとめたもの。
B/Sは選手の体の中身、筋肉がどれくらいあるか、スタミナがどれくらいある
か、病気になってはいないかを見ることが出来ます。

この二つの財務諸表を分析するのですが、大切なことは資料絶対に単年で見な
こと。
絶対に複数年分を並べて見ないと、見間違えます。
会社がどう成長しているか、良くなっているのか、悪くなっているのかは連続
した期間を見ないとわかりません。
また、決算書に付属する勘定科目明細書も絶対に必要です。
これは科目の内訳が記されているので、これも絶対に必要なのです。

あと、お金の実際の動きを見るキャッシュフロー計算書もあればいうことなし
ですが、ベンチャー企業はほとんど作っていません。
しかし、これはP/LとB/Sと勘定科目明細書から算定できるので、私は自分で作
っていました。

さて、これらの資料をどう活用するかは、また後日ご紹介いたします。

今後も、タイミングを見て企業を見るテクニックを少しずつお話できればと思っております。

株道