「企業を見るポイントNo.2~売掛金~ 後編」
例えば、売上も利益急拡大している会社があったとしましょう。
私たちは先ず、売掛金を見ます。
単純にその金額を見るのではなく今期、前期、前々期と並べて、変化率を見るので
す。
売上の伸び以上に売掛金が増えていた場合、要注意です。
こういう場合は以下のような事例が考えられます。
1.大手との取引が急激に増え、売掛債権の回収期間が延びている。
⇒資金繰りの悪化(黒字倒産も)。
2.営業のモラルが下がり、与信管理能力が下がり、売掛債権の回収状況が
悪くなっている。
⇒不良債権の発生。
3.売上を水増す為に、取引先に在庫を押し付け、売上として計上している。
⇒粉飾決算へ繋がる。
4.グループ会社間等で架空売上の計上をしている。
⇒粉飾決算。
1番も注意が必要ですが、2、3、4番はかなりやばい状況です。
皆さん、売上と利益が伸びているからいい会社だという訳ではないのです。
売上、利益の動きと合わせて売掛金の推移を見ると会社の内部の変化が見えて
きます。
株道